運動のしやすい気候になってきました。
大学スポーツもいよいよ本格的なシーズンがスタート。
サポートする法政大学アメフト部も日本一に向けてスタートしました。
アメフトの場合、2〜3週間毎に試合を行います。
試合でケガをしても次の試合に出場できるように、どれだけ早く復帰させることができるか、トレーナーとして腕の見せ所となります。
足首の捻挫はケガの中で最も多い一つです。
今回はその初期対応についてご紹介します。
ケガをした時に、RICE処置をすることはすでに多くの方がご存知のことと思います。
特にアイシングをすることは一般的になったと感じます。
しかし、スポーツ現場ではアイシングだけでなく安静・圧迫固定を受傷直後からしっかりと行うことで復帰時期を早める努力をしています。
先日、練習中に足関節捻挫をして1週間で復帰した選手の症例を紹介します。
内反捻挫をして前距腓靭帯、脛腓靭帯を損傷した選手です。
受傷直後の評価は
前方引出しテスト (+)
内反ストレステスト(+)
底背屈可動域制限あり
前距腓靭帯、脛腓靭帯に圧痛
外顆周囲に腫脹あり
両足荷重時痛あり
片足荷重 不可
このようなケースでは通常2週から3週での復帰を目安にしてます。
アイシング 20分
圧迫固定 40分
このサイクルをできる限り繰り返します。(多分この日は3セット位していたと思います)
帰宅時の固定にはaircastという装具を使用して患部の安静を保ちます。
これが優れもので痛み刺激を最小限にすることができるので、その後の復帰を早めてくれます!
↓ aircast
翌日は痛みで歩くことができず、自宅にてアイシングを繰り返してもらいます。
その時の腫れ具合はこのくらい。
3日目 腫れが残存しているので炎症管理
4日目 腫れが落ち着き 可動域のリハビリ開始
5日目 荷重をかけてリハビリ開始
6日目 ランニング開始
7日目 ステップワーク、アジリティなど実施
8日目 復帰
最後のアスレティックリハビリテーションは痛み、動きの確認をする程度で、リハビリをしっかり行えたものではないのですが、動きに違和感なく、試合も近いのでテーピングをして復帰にしました。
今回、感じたことは、受傷直後の繰り返しのアイシング・圧迫固定をすることで腫れを最小限に止めることができ、移動などで足関節に負担がかからないように装具で固定したこと、痛み刺激をできる限り入らないようにしたことが早期復帰につながったと思っています。
アイシング・固定・安静・保護 受傷後3日間はオーバーな位の対応がその後の復帰プロセスを変えます。
ご参考に!