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2021.11.19

腰椎分離症の中学生

先日、整形外科で腰椎分離症と診断された中学生が来院しました。
腰椎分離症についてはこちらをご覧ください!

来院時は、歩行するのも痛そうでした。
評価は以下の通りです。
腰椎伸展時痛(+)
腰椎回旋時痛(−)
腰椎伸展+回旋時痛(+)
左股関節屈曲可動域制限
左胸郭拡張不全
左大臀筋収縮不全
第4・5腰椎に圧痛あり

当院では椎弓になるべくストレスをかけない体の使い方を見つけようというお話をしました。

最初に取り掛かったのは、大臀筋の滑走性がなく筋出力を十分に発揮できていなかったので大臀筋を組織間リリースという手技を使いリリースします。
リリースされると大臀筋を使えるようになり歩くときの腰の痛みが軽減していました。
普段歩く時にお尻の筋肉を使うことは意識していなかったそうですが、リリース後は大臀筋が使える感覚が分かったようです。

自宅ではストレッチや大臀筋トレーニング・ドローインをやってもらうようレクチャーしました。

次に股関節屈曲可動域の改善を試みました。
大腿筋膜張筋・中殿筋・小臀筋前縁・腸腰筋・縫工筋の癒着があり股関節の屈曲を妨げていたのでリリースをして股関節を曲げて膝がしっかり抱えられる状態にしました。
この時点から、日常生活での痛みはほぼ消失してきたので施術と並行して体幹トレーニングを開始しました。
最初はブレブレでしたが段々体幹トレーニングの質も上がってきました

来院時より腰椎の伸展ができるようになってきましたが最大伸展時に痛みがまだあったので次は伸展可動域の向上を目指します。
胸郭が拡張せず(特に左)腰椎のみで伸展していたので、肋骨弓・腹直筋周囲ののリリースを行いました。
胸郭が拡張することで腰椎への負担が軽減され痛みなくスムーズに腰を伸展することができるようになりました。

今回は約9回施術を行い、体幹トレーニングやストレッチ・バランス系のリハビリを経て現在は運動を再開しています。

腰椎へのアプローチは、超音波しか行っていませんが筋肉・関節の使い方が変わるだけでも症状は改善していくと改めて実感しました!
腰の痛みにお悩みのお子さん、中高生、ぜひご相談ください!

腰椎分離症の中学生